アヒルと鴨のコインロッカー(伊坂幸太郎)
アヒルと鴨のコインロッカー
『椎名』という大学生の現在の物語と『琴美』という女性の2年前の物語が同時に描かれる
『椎名』は引っ越し先のアパートの隣人『河崎』から「本屋で広辞苑を盗まないか?」と誘われる
何故か断り切れなかった『椎名』は、本屋から広辞苑を奪う手伝いをさせられてしまう
その計画の後、『河崎』やペットショップの店長をしている『麗子』から2年前の話を聞かされる事になる
2年前の物語は、『琴美』、その恋人である『キンレィ・ドルジ』(ブータン人)、『河崎』、『麗子』を中心に展開する
世間で多発しているペットの惨殺事件の犯人達に出会った事により、『琴美』がその犯人達に目を付けられてしまう
『琴美』は何度も襲われるが、『ドルジ』や『河崎』に助けられ、逆に犯人達を捕まえようとする
そして、2年前の事件と現在の本屋襲撃が次第に繋がって行く事になる
ミステリー小説衝撃度数
★★★★★★ 6
ヒットした小説ではあるのだが、いつものようにどっぷりと「伊坂ワールド」に浸かり、物語の展開を楽しむ事がこの作品では困難だった
何か『伊坂幸太郎』の小説家としての才能が空回りしている印象をラストまで拭い去る事が出来なかった
随所に「伊坂ワールド」を垣間見る事は出来たものの、彼らしい疾走感はほとんど感じられず、ストーリーの構成もだいぶ無理があったように思う
いつか再読してみようかとも思っているのだが、なかなか作品を手に取る気になれない
多分もう読む事はないのだろう
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