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グラスホッパー(伊坂幸太郎)




グラスホッパー



「もしかして、俺は復讐を横取りされたのか?」


元教師の『鈴木』は、妻を殺した男が『押し屋』に後ろから押され、車に轢き殺される瞬間を目撃する


一方、自殺専門の殺し屋『鯨』とナイフ使いの若者『蝉』も伝説の殺し屋『押し屋』を追い始める


それぞれの思惑の元に『鈴木』、『鯨』、『蝉』、三人の思いが交錯した時、物語は唸りを上げて泣き動き出す


疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「伊坂幸太郎流殺し屋小説」



ミステリー小説衝撃度数

★★★★★★★★ 8





ミステリーファンの間では、伊坂幸太郎の名作「マリアビートル」を読む為の序章的な作品と思われているが、個人的にはこれはこれで立派に確立された良作だと思っている


主人公『鈴木』、殺し屋『鯨』、『蝉』、『押し屋』


それぞれのキャラクターが愛しいほどに作品中で炸裂している


伊坂幸太郎の大躍進を予感させた伊坂ワールド初期の分岐点的ミステリー小説