白夜行

愛する事は「罪」なのか………？

それとも、愛される事が「罪」なのか………？

物語の序章は1973年まで遡る

大阪の廃墟ビルで質屋を経営する一人の男が殺害された

容疑者は次々に浮かぶものの、結局事件は迷宮入りとなってしまう

物語の主人公は、被害者の息子『桐原亮司』と容疑者の娘『西本雪穂』

暗い眼をした少年と人並外れて美しい少女は、その後全く別々の道を歩んで行く事になるのだが、二人の周囲に見え隠れする幾つもの恐るべき犯罪の形跡が影のように残る

しかし、いつも二人の犯罪を裏付ける証拠は何一つ出て来ない

そして最初の事件から19年の歳月が流れ、物語はクライマックスへ向け一気に加速して行く

ミステリー小説衝撃度数

★★★★★★★★★ 9

伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリーは見事の一言に尽きる

壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家『東野圭吾』の記念碑的傑作

ラストシーンの呆気なさを除けば、永遠に語り継がれる完璧なミステリー小説と言えるだろう